広島回想〜日々雑感

1988年、父の転勤で広島に移住。中学・高校と広島で過ごした6年間の出来事と記憶をひも解きます。

黄昏時、桜咲く広島市内を西から東へ

新井口駅前の駐輪場に停めてあったクロスバイクに跨り、草津自転車店でエアを入れた後、アルパーク横の広島焼店弁慶で軽い夕食を摂り、日没後のライトブルーの空の下、広島駅へ向かってペダルを漕いだ。離婚を間近に控え、大きな穴が空いた心を埋める事は出来ないが、普段よりもゆっくりとしたペースで進む中学高校時代に走り込んだ道は、その穴を雲で覆い隠すかの様に私の心を迷宮へと導いた。ホテル川島に戻り、今の自分が何処から来た誰なのか判然としない、夢の中にいる様な錯覚に陥っている。