中学校への通学初日だったかも知れない。同じ丁目に住むG君が、素性も分からないであろう私を、一緒に登校しようと誘ってくれた。しかも彼は一旦学校とは反対の方向を向いて私の家まで毎朝迎えに来てくれた。彼とは3年間毎日一緒に通学する事になった。
広島に転居してから1ヶ月も経たない中学1年の春、私は宮島街道を西に向けてペダルを踏んだ。新しい環境にまだ馴染めない中、自転車に心の寄り処を求めた。1回目こそ楽々園で折り返したものの、2回目には宮島口に到達した。当時の記憶はまだ鮮明に残っている…
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